こちらに去年引っ越してきて世界一大好きな山を毎日見ている 日本のシナイ山、束稲山(たばしねさん)は美しくやさしい 休みの今日は町探索ドライブ 久しぶりに北上川を渡って束稲山へ登った 前沢町と平泉町にまたがるこの雄大な山の下は東北新幹線が走っている
昔スポ少女子バレーの県大会でここの国民宿舎に泊まったことを思い出す 県北の小さな小学校の教え子たちと父母たちとの大遠征 修学旅行以上に楽しかった 子どもたちを寝かしつけてからいつもの楽しい父母との飲み会 あの時代が一番楽しかった 人生のどん底を経験した後での最高の思い出だった スポーツ少年団は学校とは関係ないが 放課後小学校体育館で毎日遅くまで練習してきた 土日も練習し遠くまで練習試合に行き多数の大会に参加した 教え子は皆スポ少に入っていたし 地域のみんなが活躍を期待し協力してくれた 県で5本の指に入るガッツあるチームだった 父母はみんな楽しくていい人ばかりで よそ者(県南出身者)の私を 焼肉パーティに招待したり お弁当を作ってくれたり 親身にいろいろとお世話になった ママさんパパさんバレーも夜遅くまで楽しんだ かもしかや熊の出る山奥の小さな村落 古い教員住宅で毎晩ねずみと格闘していたけど 楽しく充実した3年間だった イーハトーヴの良き田舎の理想郷がそこにはあった
そんなことを思い出しながら車を走らせる そして眺めがいいところで車を止めた まさに絶景だった 劇団員時代見た九州の神々しい壮大な山と平野の絶景と同じ感動だった カメラを忘れたのが悔しい 若き源義経が馬にまたがって藤原秀衡の息子たちと 馬術の練習をしたであろう束稲山(経塚山) ここに義経の馬の蹄の跡という言い伝えの馬蹄石がある この急な山を勇ましく下ってゆく義経の姿を思い浮かべる この若き日の経験が後に一の谷の奇襲で平家を打ち破る秘策となるのであろう
曇り空に霧が点々と遊泳する北上盆地 田植えの季節でたくさんの水田が北上川とともに美しく輝いていた 以前見た夕暮れの美しい眺めとはまた違った一期一会の絶景だった
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