2014モリオーネ美術水族館ギャラリーT

安東秀衡コレクション3

「母子」ザン・ホンビン3 シルクスクリーン

 

ジョヴァエッセイ 「人生の出逢い、男と女」 〜2010年2月21日

生まれて小学生くらいまでは母親べったりだった
金魚のフンかと父に言われた
母の愛なしでは生きられない

そして親離れをし、多くの人々、異性と出逢う
恋をするとその人なしでは生きられないと思う
失恋は母が子を失うほどの悲しみだと言う
私に言わせれば愛娘を失う父親の地上最大の悲劇と同じだと思う
そのつらさは時間しか解決してくれない
そしてまた新たな恋人、伴侶ができると
また同じように君なしでは生きられないとなる
よくもまあ、君と出会う前、君なしで生きてこられたものだと
自分で感心してしまう
信じられないよ


結局、人生において、その時々に
人は人に頼って、頼られて生きている
好き嫌いは現実と共に移り変わる


歴史を見てもそうだ
夫源義朝を平家に殺された絶世の美女、常盤御前は
敵の大将・平清盛のもの、妻(側室)となった
そのおかげで息子の義経は殺されずにすんだ
そして清盛との間に義経の妹が生まれた
その後、清盛は新たな恋人に目がいってしまい
常盤御前は一条長成の妻となる
そして後に源義経は父の仇をとり平家を滅ぼす


奥州平泉の藤原清衡の母(安倍氏の娘)も同じような人生を送り
夫を殺されて敵の秋田の清原氏の妻となり
息子の清衡は命を助けられた
後に清衡は異父兄弟の弟に妻子を殺される不運に見舞われ
多くの霊を慰めるため中尊寺を建立
京都をしのぐ世界平和の理想郷、極楽浄土の都・平泉を建設する


女(母親)は現実主義であり、精神的に強くできている
生きるためには何でもできるし、順応し変身できる
一人の男をバカのように生涯愛する
愛する男が死んだらまた他の男に尽くす
男だったら家族を殺された敵を愛することはできない
精神的にもろく、自殺するのも男が多い
切腹・武士道〜男の美学〜も単なる自殺である
屈辱には耐えられず自らの尊厳死を選ぶのが男だ


世界を動かしているのは男だが
男を動かしているのは女である
女がいるから男たちはこの世で生かされている





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