安東文学館 秀衡日記 ジョヴァンニ安東秀衡ココロノ本音日記

2013年1月26日
 グッピーの選別、男と女

グッピーがどんどん殖えている
しかしそのまま一つの水槽で育てていると
グッピーの美しさはどんどん劣化してくる
オスは立派な種親以外別水槽に移さねばならない

稚魚はしばらくするとオスらしくメスらしくなってくる
メスは腹がふくらんで下が黒っぽくなるし
オスは腹は黒くなくシャープで、身体も色付いてくる
オスの尻ビレは細長くなって交接器(ゴノポディウム)が発達してくる
その時点でオスを別水槽に隔離する
人間で言えば中学1年生ぐらいか

もし若いオスをそのままメスと一緒にしていると
大人のオスと同じように常にメスを追いかけまわす
それでエネルギーを使い果たし若いオスは小粒のままに終わる
交尾したメスも立派な子孫をあまり残すことはできない

早い段階で別水槽に移した若いオスは
しばらくすると見違えるほど美しく成長する
その中で最も美しいオスを以前のメス水槽にもどす
そうすれば立派な子孫を残すことができるのだ


これをこのまま人社会に当てはめるのも乱暴であるが一理あると思う

私は東京の学生時代、鈴木健二の「男は20代に何をなすべきか」(1982年)
という本を読んだ
「20代は、ちょうどオスの若い象が群れと離れて、
ひとりジャングルへと向い、
やがて密林の王者となる過程とそっくりである。
それはこれからの長い人生の最後の準備期間であり、
きみの人生の価値はここをどう過すかによって決る。」

それを信じて5年間、独り四畳半の修道院的生活を送った
読書と制作に明け暮れ、ボランティア活動に励んだ
その経験が後々私に大きな力となり自信になっている


女と違って男は孤独に勝たねばならない時期がある
性欲と戦い、自制心を身につけ
自分の感情をコントロールできる人間にならなければならない
そこが大人とわがままなお子ちゃまとの決定的な違いだ


中学、高校と早くから男女交際をしていたマセガキ同級生を思い浮かべてみるといい
彼は彼女はその後、どんな人生を歩んで行ったか
そのまま人が羨む人生だったか?
幸せな家庭を築けたか?
私は幸福とは言えない姿しか思い浮かばない
(もちろん100%そうとは限らないが)

次から次と女を変え、男を変え
仕事より遊びに熱中している
自制心がなく相手を思いやることができないから喧嘩が絶えない

大学生だって、親元を離れ、何してるかと言ったら
ろくに勉強もせずに同棲しているカップルが目に付く
苦労して仕送りしている親バカが哀れに見える

異性が生きる励みになればいいが
異性に溺れてしまえば堕落してしまう
パワフルな若い力が台無しになってしまう
うまく昇華できず、ろくな仕事もできない人間になってしまう

結婚して活躍できなくなったスポーツ選手もしかり
悪い意味で女に溺れて、パワーを失ったのだ
結婚してますますパワフルなスポーツ選手こそ理想形だ
彼の恋はハガネのような愛に変わった証拠だ
そういうカップルこそ、地に満ちてほしい
美しきグッピーのごとく…


ジョヴァイエペット・お魚写真館   大学時代   ◆ナポレオン安東余の辞書エッセイ「孤独」

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